有声音と無声音
Ciao!こんにちは! Sarinaです!
合格した聴解問題【問題3】の解き方と題して
試験Ⅱの問題3について、他の記事でもお伝えしてきました。
今回は、「声帯振動」についてまとめました!
聴解問題の問題3において、選択肢の中に「声帯振動」という文字をよく見ました。
声帯振動は有声音か無声音か、という違いです。
これは今までの調音点・調音法・舌の高さ・舌の前後位置・唇のまるめなどに比べると
かなり分かりやすいと思います!
合格した聴解問題【問題3】の解き方①(調音法・調音点)②(母音)は謎の記号を使って解いていましたが、
今回は謎の記号もありません!(笑)
では、声帯振動とは何かから、有声音と無声音の違いなどを見ていきましょう!
声帯振動とは
声帯振動とはその名の通り声帯(のど)の振動(揺れ)のことです。
日本語の音は全て肺から吐く息で作られます。
① 肺から空気を送る(呼気、こき)
② 呼気が声帯(せいたい)を振動させ、音が鳴る
③ 声帯で発生した音が喉、鼻、口で響く(共鳴腔、きょうめいくう)
④ 響いた音を口などの器官で母音(ぼいん)、子音(しいん)を形成して声になる
引用:acro music school
呼気が声帯を振動させなかった場合、そのまま息のみで音を作ります。
呼気が声帯を振動させると、
声帯が振動する音である「声」を伴った息で音を作ります。
簡単に言うと、「声」は声帯が振動する音で発せられているので、
声帯が振動しなかったら声は出ない。と言うことです。
肺から送られてくる呼気を2つのヒダの間にあてる事で、上図の「声帯」と書いてある部分が振動して音が出ます。声帯の振動数が多いと高音、振動数が少ないと低音が出ます。
引用:acro music school
上記の声が出る仕組みは、埼玉県にある音楽学校アクロミュージックスクールさんの公式ページから引用させていただきました!
声帯を振動させずに息のみで作られた音を
無声音
と、言います。
コソコソ話やヒソヒソ話・ため息などは無声音です。
それらは息の音は出ていますが、声は出ていません。
そして、声帯が振動する音である「声」が加わった息で作られる音を
有声音
と、言います。
なので日本語教育能力検定試験の試験Ⅱの問題3でよく見られる選択肢の1つ「声帯振動」と言うのは、
有声音ですか?無声音ですか?どっちですかーーー?と言う意味です。
では、有声音と無声音についてもう少し詳しくまとめてみます!
有声音とは
まず、有声音についてです。
有声音=声帯が振動している音(声帯振動有り)
とご紹介しました。
なので、声に出して発音する
母音「A(あ)・I(い)・U(う)・E(え)・O(お)」は基本的に全て有声音です。
「アイウエオ」と発音しながら、自分の喉を触ってみてください。
喉(声帯)が揺れている(振動)のを感じませんか?
これが、有声音であることを確かめる簡単な方法です。
そして子音には有声音のものと、無声音のものがあります。
子音の中では、「k/s/t/h/p」が無声音です。
なので、これ以外の子音は有声音であることになります。
まとめると、
- 有声音は声帯振動が伴う音
- 有声音を発している際に喉を触ると揺れる
- 母音は全て有声音(基本的に)
- 子音は有声音と無声音のものがある
- 子音「k/s/t/h/p」以外は有声音
無声音とは
次に、無声音についてです。
無声音は有声音の反対ですから、
無声音=声帯が振動していない音(声帯振動なし)
です。
先ほど、無声音は子音の「k/s/t/h/p」であるとお伝えしました。
そして、有声音は発音する際に喉を触ると、喉(声帯)が揺れます。(振動します。)
無声音はその反対です。なので、発音する際に喉を触っても、喉(声帯)が揺れることはありません。
[K] は無声音だとお伝えしましたので、
例えば、喉を触りながら、「か」と発音して下さい。
あれ?!喉(声帯)振動してますよーーー?!
無声音じゃないんですかー?ちょっとー?
と思われましたか?(笑)
日本語の音は
子音+母音で発音しています。
なので、「か」は
子音「K」と母音「A」で形成されています。
今「か」と発音した際に感じた喉の揺れは、
子音『K(無声音)』の揺れではなく、母音『A(有声音)』の揺れなのです。
そこに注意して下さい。
例えば「か行」の場合は、ローマ字にすると「ka(か)、ki(き)、ku(く)、ke(け)、ko(こ)」となりますよね。ローマ字の左側にある「k」が子音、右側にある「a、i、u、e、o」が母音になります。
引用:acro music school
人によっては「カサタハパ」行は無声音!と覚える方もおられるそうですが、
私は、「濁音の行になる子音+パ」 は無声音!、その他は有声音!と覚えました(笑)
例えば、「な」はどうですか?
「な」は濁音の行になりません。なので、有声音です。
では、「さ」はどうですか?
「さ」は濁音の行『ざ』になります。(てんてんをつけることが出来る)
なので、無声音です。
濁音の行は全て有声音です。
そして、気になっていおられた方もいらっしゃるかもしれません。
母音について。です。
今までの文の中で、
母音は基本的に有声音とお伝えしていました。
この「基本的に」という部分ですが、
実は、母音でも無声音になることがあるのです!
例えば、[〜ました。(Ma Shi Ta)]の[し(Shi)] の [ i ] や [書く(Ka Kɯ)] の [ ɯ ]などは
母音でありながら、無声音で発音します。
このように本来は有声音である母音「アイウエオ」が無声音になる現象を
母音の無声化
と言います。
無声音についてまとめると、
- 無声音は声帯振動しない音
- 無声音を発している際に喉を触っても揺れない
- 子音「k/s/t/h/p」(カサタハパ)は無声音それ以外は有声音
- 母音でも無声化することがある
母音が無声化することがあるとお伝えしましたが、その際のルールも書いておきます。
母音の無声化のルール
母音の無声化にはルールがあります。
- 無声子音に挟まれている場合
- 無声子音の後ろで、語末・文末(ポーズの直前)の場合
[〜ました。(Ma Shi Ta)]の「i」は無声子音(HとT)に挟まれているので無声音になります。
そして、
[〜です。(De Sɯ)] の [ ɯ ] は無声子音(S)の後ろ+文末なので、無声音になります。
主なルールとしてこの2つが挙げられますが、このルールが当てはまっていても、
話す速度や、方言差、個人差、上昇イントネーションなどで、無声化が起こらない時もあります。
さらに、無声化する可能性のある母音が続くときは、1つおきに無声化することが多いです。
ですが、日本語教育能力検定試験において、
母音が無声化するときはどのような場合ですか?などの問題が出た場合は、
上記のルールが適用されると考えて良いです。
10年分の過去問を解く中で、母音の無声化についての問題も良く目にしました!
ルールを自分なりに理解しておくと検定対策にもなると思います♪
最後に
以上、声帯振動・有声音・無声音についてご紹介しました。
日本語教育能力検定試験の中でも、よく出てくる問題の1つなので、
しっかりと理解して試験対策をされることをお勧めします♪
この記事でご紹介している覚え方や考え方などは、私が試験勉強をする際に試していた方法なので、
色々な意見があるかと思います。
検定試験の勉強において、自分に合った勉強法を模索することはとても重要なことだと思うので、
自分自身に合った方法を考える中で、この記事が少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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