Ciao こんにちは! Sarinaです!
今まで、聴解対策についての記事をいくつかご紹介しました。
しかし、これらで触れたのは、主に、試験Ⅱの問題3、4番以降の対策であり、問題3の1〜3に出てくる口腔断面図については触れていませんでした!
そこで、今回は口腔断面図について、検定対策として、私が見たポイントをご紹介しようと思います。
あくまで、私が実行していた方法ですので、参考程度に見てください♪
また、一回読むだけでは中々理解できないかもしれないので、何回も繰り返し読んでいただくか、
自分でも口腔断面図を用意して確認しながら読み進めて言っていただけたら、分かるかな?と思います!
前置きが長くなりましたが、早速ご紹介します♪
口腔断面図とは
まず、口腔断面図とは何かについてご紹介します。
口腔断面図とは、顔を半分に切ったと仮定された絵のことです。(えっ?笑)
発音する際に、舌の位置がどこにあるのか、どうやって音を出しているのかを見やすくする為に、顔を横からスケルトンで見たら、、、こんな絵です!という感じの絵です。
こんな感じの絵です。
私は初めて見たときは正直、
なんじゃこれ?!意味分からんねんけど。終わったー。はーい、無理ー。となりました。
しかし、過去問を何度も解いていくうちに何と無くではありますが、コツを掴むことができました。
日本語教育能力検定試験の聴解問題において、この断面図から読み取らなければならい点は
調音点と調音法です。
口腔断面図の見方
それでは、口腔断面図の主な見方をご紹介します。
この見方が分かれば案外簡単に読み取れるようになるかも?と思います!
これからの解説時になんのこっちゃってならないように、
まず私が勝手につけた名前、呼び方をざっくり見てください(^^;;
番号が振ってある箇所はそれぞれ、
- 喉の奥
- 舌先
- 下の歯
と呼んでいます。(そのまま(笑))
では、私が行っていた、口腔断面図の見方をご紹介します。
調音法の見方
喉の奥が開いている=鼻音
喉の奥、という表現はなんか、正しくないように思いますが、私は喉の奥とか後ろとかで考えていました。
扁桃腺のところらへんのことです。
閉じているというのは、くっついている。に置き換えられます!
この絵は喉の奥(丸印をつけたところ)が開いているので、調音法は鼻音です。
喉の奥が閉じている+どこかが閉じている=破裂音 または 破擦音
この絵は、喉の奥が閉じている+前の方も閉じている部分があります。
なので、この絵の調音点は破裂音または、破擦音であることが分かります。
喉の奥が閉じている+どこかが少し開いている=摩擦音
この絵は喉の奥が閉じている+どこかが少し、開いている。(舌先と歯の間が少しだけ開いている)
ことから、調音法は摩擦音であることが分かります。
という感じです。
調音点の見方
舌にはなんの違和感もなく舌は下の歯にべったりとついていない=両唇
この絵だけでは、分かりにくいかと思いますが、次の歯茎の絵と比べていただけましたら、分かりやすいかと思います。
舌先は歯にべったりとついていません。さらに、舌の絵にはなんの違和感も感じない(のは私だけでしょうか?笑)ので、この絵の調音点は両唇です。
また、喉の奥は閉じていて、唇の先が、少し、開いていることから、調音法は摩擦音であることが分かります。このことから、この口腔断面図は、「両唇摩擦音」であることが読み取れます!
舌が平らで舌が下の歯にべったりとついている=歯茎
こちらの絵は下の歯に舌がべったりとついています。上の図(両唇)とは違うことが分かりますか?
このように、下の歯に舌が、べったりとついている絵の調音点は歯茎です。
そして、上の歯にもべったりとついていますので、喉の奥が閉じている+どこかが閉じている。なので、調音法は、破裂音または、破擦音であることが分かります。
このことから、この絵は「歯茎破裂音または、歯茎破擦音」であることが分かります。
舌が盛り上がっていて舌が下の歯にべったりとついている=歯茎硬口蓋
下の絵も、両唇とは違い、舌先が下の歯にしっかりとついています。このことから、歯茎ということが分かります。
しかし、舌を見ると、舌が盛り上がっているのが、分かります。少し、硬口蓋の方に近寄っています。
この様な現象を口蓋化と言います。
この調音点は歯茎硬口蓋です。
さらに、盛り上がった舌と口の上との間に少し隙間が開いています。
喉の奥が閉じている+どこかが少し開いている。ということでこれは、「歯茎硬口蓋摩擦音」であることが分かります。
舌が下の歯にべったりとついておらず舌が前の方から真ん中にかけて盛り上がっている=硬口蓋
舌先が下の歯にべったりとついてないけど、舌は盛り上がっている。という絵の調音点は硬口蓋です。
歯茎硬口蓋の舌先が歯茎にべったりとついていないバージョン。という感じです。
伝わりにくいのですが、、、過去問をたくさん解いていれば見分けがつくようになると思います(汗)
すみません、、。
舌先が下の歯に触れているようには見えますが、ガッツリとべったりついていない。というのが分かりますか、、、?(笑)というか、私はこの歯に触れている部分は舌先ではないと認識しております(笑)
ただ、舌先が触れているように見えてしまう、、のでややこしいですが、、、。
このような断面図の調音点は硬口蓋です。
舌が後ろの方に盛り上がっている=軟口蓋
口蓋化というのは、調音点が硬口蓋の方に少しずれることで、歯茎硬口蓋の様に口蓋化することはありますが、
調音点が軟口蓋の方に寄っていくことはないので、(検定勉強時にはなかったです。があったらすみません。。)
軟口蓋の方に舌が盛り上がっていたら、その断面図の調音点は軟口蓋です。
私は、このくらいの理解しかしないまま、検定試験に挑んでしまいました(~_~;)
しかし、過去問を含め、試験Ⅱの口腔断面図の正答率は高く、本番でも口腔断面図の問題はしっかりと全問正解できました!
このことから、口腔断面図に関しては、全部覚えなくてもポイントだけを見れば
点数が取れるのかな?と感じています!
口腔断面図で見るポイントは4つ
上記でご紹介した口腔断面図の主な見方から、
私は、日本語教育能力検定試験を解く際に、
口腔断面図の中で、見るべきポイントは、4つだけであると考えました。
- 喉の奥が開いているか閉じているか
- 喉の奥が閉じている+他の場所が閉じているか、開いているか
- 舌先は下の歯にべったりとついているかついていないか
- 舌は盛り上がっているか普通か
この4つのポイントさへ押さえれば、
全部の口腔断面図を覚えることなく、問題を解けると思います。
では、ポイントを一つづつ見て行きます。
①と②を確認することで、調音法が分かり、
③と④で調音点が分かります。
調音法と調音点が分かれば、問題が解けると思います。
例外が来た場合は、今まで、見たことのない図を選んでおくか、消去法で立ち向かうことができると思います。
んー。見るポイントは、その辺り、って分かったような、よく分からんような、、、。
で、結局、試験本番ではどうやって解けばいいの?
突然、私の親友Minamiが現れました(笑)
では、試験で解くときのコツをご紹介します。
口腔断面図の問題を解くコツ
口腔断面図の問題は、日本語教育能力検定試験の試験Ⅱに、必ず出てきています。
私が最終的にたどり着いた方法をご紹介します。
この問題を解くときの順番的には、
- 口腔断面図の選択肢から鼻音を見つけて丸をつける
- 問題があった発音を聞き取りメモる
(例:『に』が『ディ』で発音された場合=「に」→「ディ」など。) - 問題があった発音の調音点と調音法を考える
- その調音点と調音法を選択肢の口腔断面図から探す
(消去法あり)
このような感じです。
これが、スムーズにできるようになれば、この問題は解けます。
では、①〜④を詳しく見て行きます。
①口腔断面図の選択肢から鼻音を見つけて丸をつける
日本語教育能力検定試験では、問題用紙にメモを取ることが許されています。
そして、問題3は問題が始まる前に「例」が読まれます。
この読まれる例ですが、10年間ずっと同じなので、聞かなくてもいいと思います。
なので、この例が読まれている間に、口腔断面図の選択肢全ての鼻音を見つけて丸をつけておきます。
鼻音は「喉の奥が開いている断面図」のことで、見分けるのが一番簡単です。
断面図を見て、喉の奥が開いているか閉まっているかを見て、開いているものだけに丸をするだけの作業なので5秒もかからずにできると思います。
私の場合、この例を聞いている間に他にもたくさんメモることがあったので、
この作業は秒で済ませました(笑)
鼻音=ナ行・マ行
なので、丸をつけると同時に「ナ・マ」とメモっておいてもいいかもしれません。
これは、私が実際に解いた問題です。
このような感じで、例が読まれている間に、問題用紙の口腔断面図全ての中から、鼻音を見つけ丸をつけました。
②問題があった発音を聞き取り、メモる
今まで出題されている試験Ⅱの問題3の問題は、「発音上の問題として最も適当なものを、選択肢の中から選んで下さい」という形式です。
つまり、間違った発音の口腔断面図を選ぶ必要があります。
例えば「しつれいします」が正しいのに対し、学習者が、「しちゅれいします」と発音したとします。
この際、問題がある箇所というのは、「ちゅ」の部分ですので、
選択肢の中から、「ちゅ」の口腔断面図を見つける必要があります。
このように、どの口腔断面図を探さなければならないのかをすぐに把握するために、
問題の音声が流れたら、発音上間違っている部分を探し、
間違いだ!と思った部分はすぐにメモをとっておきます。
その際私は、このようにメモを取りました。
③問題があった発音の調音点と調音法を考える
例えば、「しつれいします」が「しちゅれいします」に聞こえた場合、
「ちゅ」が問題の箇所です。
なので、「ちゅ」の調音点と調音法を考えます。
時間がなければ、調音法か調音点だけを考え消去法でなんとかすることもできますが、正答率が下がります。
私はこれを考える際に、謎の記号を使いました。
調音点と調音法の考え方はこちらの記事に詳しくまとめましたので、よかったら見て下さい♪
上記の記事の通り解くと、「チュ」の調音点は「歯茎硬口蓋」であることが一目瞭然です。
また、「チ」が破擦音であることから「チュ」の調音法も、破擦音であることが分かります。
よって、
「歯茎硬口蓋破擦音」の口腔断面図を探すことが必要だ!ということが分かります。
④その調音点と調音法を選択肢の口腔断面図から探す
そして、いよいよラストです。
上記の通り、発音に問題がある部分の調音点と調音法が分かれば、その口腔断面図を見つけるのです。
先ほどの「しつれいします」が「しちゅれいします」になってしまってる例では、
「チュ」の口腔断面図を探す必要があり、「チュ」の調音点と調音法は
「歯茎硬口蓋破擦音」であることが分かりました。
調音法が破擦音である時点で「鼻音」はなし、となります。
つまり、喉の奥に丸がつけられたものは、即排除となります。
これで選択肢が1つか2つ減らせれば、ラッキーです。
次に、調音点が「歯茎硬口蓋」ということで、舌が盛り上がっていて、下の歯に舌先がべったりとくっついている口腔断面図を探します。
もし、選択肢の中に、その口腔断面図が一つしかなければ、答えはそれです。
しかし、もし選択肢の中にその口腔断面図が2つあった場合、そのどちらかということになります。
では下記の口腔断面図①か②どちらが、「チュ」の断面図だと思いますか?
「チュ」は歯茎硬口蓋・破擦音であり、
歯茎硬口蓋の口腔断面図が2つありました。
この際答えを見分けるためには、調音法の「破擦音」に注目します。
破擦音ということは、どこかが閉じている必要があります。
なので、この2つの場合、「チュ」の音は、①の図になります。
口腔断面図問題の消去法のコツ
消去法のコツとしては、鼻音をしっかりと見極めることです。
先ほど、「チュ」は「歯茎硬口蓋・破擦音」であり調音法が「鼻音」ではないので、
選択肢を減らせる。と書きましたが、
逆に問題があった箇所が「鼻音」であった場合、一瞬で答えを導き出せることもあります。
「ナニヌネノ」「マミムメモ」の段が来たら「鼻音」とだけでも覚えていれば、
例えば「ニュース」が「ヌース」に聞こえた場合、「ヌ」の口腔断面図を探すことになりますが、「ヌ」は
鼻音だ!と分かればすぐに答えを導き出すことができます。
(問題に出てくる際には「ナニヌネノ」などの分かりやすい音よりも、「ニャ」や「ニュ」で出てくることが多いですがこれも同じく「鼻音」ですので覚えておくと便利だと思います。)
また、過去問をしてきて思ったのが、だいたい、1つの問題につき1つの選択肢は鼻音になっているな。ということです。
1つの問題に口腔断面図の選択肢は4つあるのですが、その内1つは鼻音と考えると、一瞬で選択肢を絞ることができます。
なので、実質、選択肢は3つ。と考えてもいいくらいです(笑)
たまに、4つの選択肢の中で2つの選択肢が「鼻音」になっているものもありますが、
その際はほとんどの確率で、どちらかの鼻音が答えになっています。
選択肢に2つ鼻音がある問題は、一瞬にして選択肢を2つに絞れるので非常にラッキーな問題であると思います(笑)
鼻音をうまく利用して選択肢を絞ってください!
最後に
以上、口腔断面図についてご紹介しました。
この方法や考え方は私が検定試験勉強をしている際に行った方法であり、高得点を保証するものではありません。
しかし、私自身はこの方法で、対策をすることができたので、ご紹介しました。
口腔断面図を初めて見たときは、捨てよう!と思いましたが、捨てなくてよかったです(笑)
私自身、検定勉強中、自分の勉強法があっているのか、他の人はもっと勉強しているのではないか。と
不安になることがよくありました。
しかし、自分を信じることに決め、検定試験まで諦めずに、自分の勉強法ややり方を信じ抜けたので、
合格できたのかな。と思っています!
検定勉強は何かと辛いことがあるかもしれませんが、
自分を信じて、焦らず、1つづつ頑張ってください。
もう既に、頑張っておられるかと思いますが、
検定試験当日が終わるまでは、「やりきった」の感情はお預けで、追い込めるところまで追い込めばきっと合格が見えてくると思います!
最後までお付き合いくださりありがとうございました♪
それでは、良い1日を!