Ciao!こんにちは!Sarinaです。
日本語教育能力検定試験は公益財団法人日本国際教育支援協会が主催している検定試験で
1986年(昭和61年)から開催されています。
私は平成20年度からの過去問を集めましたが、
平成23年度以降、表紙のデザインが少し違うのです。
なぜだろう・・・?と思っていたところ平成23年に試験が改定されているようです。
つまり現行の試験になったのは平成23度以降であることが分かりました。
では、改定前の平成23年度以前の過去問はあったほうが良いのでしょうか?なくても良いのでは?という疑問が浮かびました。
ということで、私の経験から、平成23年度以前の問題と現行の問題の違いは何か?また、平成23年度以前の過去問は買うべきか買わぬべきか、、、。について考えてみました!
平成23年度以前の試験と現行の試験の違い
まずは、平成23年度以前のものと現行の試験について私が感じた違いについてご紹介します。
個人的には、平成23年度より前の試験の方が少し易しい印象を受けました!
大問の問題数
平成23年度以降の試験と、それ以前の試験では、大問の問題数がそれぞれ異なりました。
例えば試験Ⅰの場合、、、
試験Ⅰ問題1〜の問題数を表にまとめると、
問題 | 現行の試験(問題数) | H20(問題数) | H21(問題数) | H22(問題数) |
---|---|---|---|---|
1 | 15問 | 17問 | 17問 | 14問 |
2 | 5問 | 8問 | 8問 | 6問 |
3ーA | 5問 | 4問 | 4問 | 4問 |
3ーB | 5問 | 3問 | 4問 | 4問 |
3ーC | 5問 | 4問 | 4問 | 4問 |
3ーD | 5問 | 5問 | 4問 | 4問 |
3ーE | ー | ー | ー | 4問 |
4 | 5問 | 5問 | 6問 | 5問 |
5 | 5問 | 5問 | 5問 | 5問 |
6 | 5問 | 3問 | 7問 | 5問 |
7 | 5問 | 7問 | 7問 | 5問 |
8 | 5問 | 4問 | 4問 | 5問 |
9 | 5問 | 4問 | 3問 | 5問 |
10 | 5問 | 7問 | 7問 | 6問 |
11 | 5問 | 5問 | 4問 | 5問 |
12 | 5問 | 4問 | 5問 | 5問 |
13 | 5問 | 3問 | 6問 | 5問 |
14 | 5問 | 4問 | 5問 | 4問 |
15 | 5問 | 5問 | ー | 5問 |
合計 | 100問 | 97問 | 100問 | 100問 |
このようになりました!
平成20年度のみ、何度数えても97問しかありませんでした(笑)
現行の試験は、問題1を除きその他は、各問5問づつですが、
平成23年度以前のものは、表を見ていただいた通り、
各問ごとに問題数がバラバラでした(笑)
試験Ⅲについても平成23年度より前のものは問題数がバラバラです。
試験Ⅰの問題1の問題数
試験Ⅰの問題1の問題は、いわゆる「仲間外れを探す」問題です。
問題の内容的には平成23年度以前のものもあまり変わりません。
平成23年度以前のものは問題が17問あります。
そして、現在の試験は、試験Ⅰの問題1の問題は全部で15問です。(平成23年度は16問でした。)
試験Ⅰの問題2の問題数
試験Ⅰの問題2も問題1の「仲間外れを探す問題」と似ています。
しかし、問題2の方は、「学習者の異なる種類の誤用を探す問題」です。
これも出題内容は同じですが、平成23年以前のものは、8問ありましたが、
現行のものは5問の出題となっています。
個人的にこの試験Ⅰの問題1と2はしっかりと対策をすれば、点数が取りやすいと思います。
試験Ⅰの問題1についての対策方法は下記の記事にまとめました!
なので、試験Ⅰの問題1と2が現行のものより多い平成23年度以前のものは、
現行の試験より、少しばかり点数が取りやすいのではないかな?と思いました!
出題形式
また、出題形式についても、平成23年度以前の方が問題文の表現が分かりやすいように感じました。
問題の答えも平成23年度以降の問題は、単語は知っていることが前提で、その単語の意味をしっかりと理解しているかどうか?という観点で出題されている問題が多いと感じたのですが、
平成23年度より前の問題は、単語自体を問われている問題が多いように感じました。
例えば。。。
平成23年度以降の問題の場合
Q:テストの「妥当性」を損なう要員として最も適当なものはどれか?
1、問題文の指示が不明確で、何を問われているかが分からない
2、選択肢が少ない
3、聴解テストで選択肢に書かれた漢字が読めない
4、聴解テストの時に、外で救急車のサイレンの音がする
答え:3、聴解テストで選択肢に書かれた漢字が読めない
というような問題形式が多いですが、平成23年度より前のものは、
Q:聴解テストの時に、外で救急車のサイレンの音がしました。テストの何を損なっていますか?
1、妥当性
2、信頼性
3、実用性
4、有用性
答え:2、信頼性
このような感じです。
単語の確認などにちょうど良いように感じました。
試験Ⅱ
聴解問題の問題形式は全て同じです。
それぞれ、問題1から、
- 学習者が言ったアクセント形式はどれか
- 学習者の発音上、問題がある箇所はどれか
- 発音上の問題はどれか
- 日本語を母語とする人と日本語を母語としない人との会話
- 日本語学習者向けの聴解教材
- 誤りの説明はどれか
の問題6まであります。
この出題形式は全く同じです。
問題1と問題3に関しては読まれる例まで、全て同じです。
ただ、こちらも若干大問の問題数が違います。
問題 | 平成23年度以降 | 平成23年度より前 |
---|---|---|
1 | 6問 | 6問 |
2 | 6問 | 6問 |
3 | 8問 | 8問 |
4 | 6問 | 8問 |
5 | 6問 | 5問 |
6 | 8問 | 7問 |
このようになっていました。
合計は40で同じです。
また、選択肢もすこしづつ違い、平成23年度以降の方が難しいように思いました。
具体的にどのように変わっているか気になる方はこちらの記事の「過去問11年分|問題3の選択肢まとめ」をご覧ください!
ここでは試験Ⅱの問題3のみお伝えしていますが、他の問題の選択肢も少しづつ変わっていました。
現行のものの方がより、複雑な選択肢が多く、解きにくくなっているように思います。
昔の方は、本試験に近い練習問題として解くにはちょうど良いように思います。
以上の点が平成23年度以前と以降で主に私が感じた違いです!
平成23年度以前の過去問は必要なのか?
それでは、タイトル通り、平成23年度以前の過去問は必要なのか?について。
私は、平成23年度以前の過去問はあった方が良いかな?と思います。
なので、この質問の答えは はい! です。
でも私のように平成20、21、22と何年分も揃える必要はないです。
平成23年度より前の過去問をどれか1年分確保しておくと良いのではないか、と思います。
昔の過去問を一冊確保しておいても良いと思う理由として、
- 多少異なるものの大きく変わってはいないので、一年分の過去問として使える
- 試験1の問題1や2はどれだけ多くの問題を解いて慣れるかで決まるので、練習問題として解ける
- 古いものからほぼそのまま出題される可能性がある
- 問題文が簡潔で分かりやすいので、参考書のように使うことができる
- 聴解問題の練習をすることができる
- 高得点を得て自信をつけることができる
以上の6点が挙げられます。(個人的には。です!)
やはり、古い問題ですので、時事問題を始め、ICT教育や著作権について。など時代とともに変化する部分は変な(古い)知識をつけてしまわないように飛ばした方が良いと思います。
しかし、元々の基盤は大して変わらないので、過去問として大いに活躍してくれます。
また、現行の試験よりも高得点が取りやすいと思うので、成長が感じられずいき詰まった時などに、一度解くと、自信がつくかもしれません!
平成23年度以前の過去問の使い方
私の場合、平成23年度以前の過去問は、2回通しで解いた後は、
問題集や参考書のように使っていました!
過去問を解く際に大切なことは、問題をよく読むことだと、他の記事でお伝えしました。
平成23年度より前の過去問の問題文は現行のものよりも簡潔に分かりやすく書かれている気がしました。
なので、私はこれらの過去問を使って意味を理解するようにしていました。
赤本では長く難しく書かれている文章が、過去問の問題では短く簡潔にまとめられています。
そして、試験Ⅰの問題1、2・試験Ⅱについては、練習問題だと思い、何度も何度も繰り返し解きました。
通しで一年分を全て解いた回数はわずか2回ですが、参考書として何度も読み返したり、
練習問題(問題集)として何度も解いたり、と大活躍でした。
また、令和2年度の検定試験にはこの平成23年度以前のものと似たような問題が出題されていたので、
やっておいて損はないと思います!(ただ、時代によって変わる部分は覚えないように注意してください!)
最後に
以上、平成23年度以前の過去問は必要なのか?についてご紹介しました。
また、現行の試験との違いについてもご紹介しました!
個人的には昔の試験の方が少し難易度が低いように思いました。
さらに、参考書や問題集としても使うことができるので、とてもオススメです。
お手元にない方は1冊購入することも視野に入れてみても良いかもしれません♪
最後までお読みいただきありがとうございました!